『色んな意味で問題作。慮りたい。』
2008年の一発目に熱中したアルバムがガゼットとは、何とも(笑)
ここまで色々な意味で問題のある作品も珍しいけれど、
批判している奴らが可哀想に思えてくる程おもろい。
1曲1曲にユーモアが詰め込まれていて、ちゃんと立っている。
なんだかんだ言って、重低音でゴリ押すタイプのV系バンドの中では珍しい事。
バックグラウンドは分かりやすくても、
それぞれからの影響を分解して
「ガゼットっぽさ」として再構築している。
思春期に抱いた歪んだ初期衝動がそのまま音楽になって
音はその偏屈さを助長させよう助長させようという方向にのみ働く。
簡単な英語だけでクールを装うのに必死になっているのとか、
よく分からない文字の羅列を重ねて詞を塗り潰して衝動を表すとか、
まさに中流階級の甘ったれの反抗だ。
でも、それは苦しくて、絶望的で、弱虫で、そして強力だ。
このアルバムは嘲笑されてこそ価値のある名盤である。
僕が1日の間で5回以上同じアルバムを聴いたのは本当に久しぶりだ。
最後に、僕が一番気に入った曲「さらば」について。
よほどのおバカさんで無い限りは誰もが気付くだろうが、
この曲の歌詞ほど
色々な人々に不快感を与える事ができる文章は中々無いだろう。
「さらば、国の為に悔いなく死んだ人達よ
貴方達から戦争の無意味さを知りました
貴方達と同じ国に生まれたことを誇りに思います
日の丸は守ります」(簡潔に抜粋)
意図的なのか、それともガチで流鬼の頭が弱いのか知らんが
反戦を訴える人、右よりの人、当時国を信じて散った人
どの立場の人が読んでも不快感を覚えるであろう歌詞だ。
これがもし意図的なもので、
「戦争について何らかの考えを持つ全ての人」をバカにした曲ならば
身の毛がよだつほど恐ろしい。
曲は、メロディーから展開からしっかり作りこまれたものなのだが、
この曲の最後の不気味なアルペジオが暗い未来を暗示している様で
ふざけた歌詞なのにも関わらず
最後には説得力で気持ちを落とされた様な、後味の悪い気分になる。
遠い未来なればこのモヤモヤも解明されるのかねえ。